またなんとなく金沢へきた①

何もしたくないけどここにはいたくない。そういうものが体に充満してきてもうどうしようもなくなりそうになったとき、飛行機とホテルを予約してしまう。行き先として真っ先に頭に浮かぶのは大体金沢で、今回もそうだったから何も考えず自分の思考回路に従った。一旦行くことが確定してしまえば、「ここではないどこかに行ってしまいたい」という衝動は和らぎ、何かあっても「今度金沢にいくし」と自分に言い聞かせることができる。

なぜ金沢なのか。もう何回か書いている気はするけれど、一言で言えば、自分にとってあらゆる意味で都合がいい地方都市だからだ。良くも思くも印象的な思い出があまりない。前々職で営業をやっていた時も通うことはなかった。歩いていてあまり思い出すことがなく、特に思い出の中で他人が干渉してこないのがいい。大抵の場所は、ここであれしたなあとか、ここはあの人が住んでいたなあとか、そういうことを思い出してしまい、家族や仕事、学校生活を連想することになってしまう。金沢はそういったものがなく、自分の中では割とまっさらに近い都市だ。それに程よく離れているから、さくっと行っても旅行感が出るし、帰ってくるのも割と楽なところもいい。

あとは金沢の雰囲気が好きだ。地方都市の独特の雰囲気が好きというのもあるが、その中でも金沢はなんか好きだ。なんとなくセンスがあって上品で、なんとなく外にも開かれていて、田舎特有の陰湿さみたいなのがあまりない気がする。そのへんが絶妙でちょうどいいから気に入っている。ただの僕の勝手な印象だけど。そんな自分にとって都合のいい場所が金沢で、勝手に気に入っている。

かといって金沢に来てどこかを見て回るかといえば、そんなことはなくて。もう何回か来ているから有名どころはすでに見ているというのと、ぶっちゃけもともと観光に興味はない。スペイン・モロッコに旅行したときも、一ヶ月くらいで写真は500枚くらいしかとらなかったし。そういったところからも僕の旅行はあくまでも現実逃避だし、街の雰囲気を感じながら少し心が浮足立てばそれでいいようなところがある「ああ、また金沢にきたなあ」と思えればそれでいい。駅前のでかい門みたいなものをくぐり、香林坊や片町を歩きながら、そこにいる生き生きした人を眺めるだけで気分が少し晴れる。

そんな金沢にまた来た。という話をまた次の記事で書いていきたいと思う。旅行したら旅行記を書くのも好きなんだよなあ。